このようなところに手厚い援助が必要
そうしたなかで今日、目にしたのは、過去、神戸市で長年救急救命隊員としての経験のある64歳の男性についてです。彼の救急救命隊員としての技術がカンボジアで必要とされたわけです。勿論、無報酬です。
カンボジア救急隊員の技術の乏しいのは勿論のことですが、日本ではごく当たり前である消防・はしご車や救急車が不足していという現実です。そのことが救える命さえも救えないのです。
この事実を知った神戸市は消防・はしご車を寄付され、他でもいくつかの日本の地方都市からも不要になった消防車や救急車などが現地へ届けられたことが伝えられていました。
番組のタイトルでも記していましたが、彼の技術指導を見ていると、まさに「救急救命の鬼教官」そのものでした。でも、彼の厳しい指導を一生懸命吸収する隊員の姿勢に感銘しました。
その成果たるや見事なもので、整列時での機敏な行動は日本人そのものです。また事故現場にあたっての救急救命隊としての処置の仕方も指導を裏切るものでなかったのです。
厳しい中にも訓練の最後、隊員に伝える言葉が、「誇りを持て」でした。この言葉を聞けば、隊員もやる気がみなぎるというものです。
政府は、発展途上国への企業進出ばかりに目を向けていますが、地味ではあるがこのようなところにこそ手厚い援助をするべきです。そのことが、しいては日本が信頼されることになるからです。